2011年10月8日土曜日

生まれ変わりの証拠「タエの事例」その4

その3からのつづき
タエの中間世での記憶
タエの魂が中間世へと肉体から離脱すると、里沙さんの表情も声の調子も一変しました。無表情となり、声の調子も一六歳の少女風の声から抑揚のない調子に変化しました。また、脊側湾症からくる痛みから、しきりに動かしていた上半身の動きがまったく止まりました。
TH 身体から抜けましたか? 抜けましたか? あなたはどこにいますか?
CL ・・・暗い。
TH じゃあ、その先へ行きましょう。・・・穏やかな気持ちで、今いますか?
CL はい。
TH もう暗くはありませんか?
CL はい。
TH どんなふうですか? 言葉にしにくいかもしれませんが、できるだけたとえてみたら、どんなふうですか?
 
CL ・・・うーん、明るい・・・光の、世界。
TH あなたには肉体はあるのですか?
CL ありません。
TH 意識だけがあるのですか? 意識って分かりますか? 心。
CL 「わたし」です。
TH 「わたし」がいるだけ? 身体はないのですか? じゃ、あなたが男か女か分かりますか?
 
CL 分かりません
 
TH ほかにも、あなたのように「わたし」だけという存在を感じますか?
CL はい。
TH その世界で何をしているのですか?
CL ・・・浮かんでいます。
TH ずーっと永遠に浮かんでいるのですか?
CL 上へ上へと、行く。どんどん、光の中を。
TH で、「わたし」という存在のことを、魂と呼んでいいのですか?
CL はい。
TH 魂のあなたは、そこにずーっと居続けるわけですか?
CL ・・・入れ替わります。
TH 「わたし」が入れ替わるとは、また誰かに生まれ変わるということですか?
CL はい。
TH それまでその世界にいるわけですか。で、その世界の居心地はどうですか?
CL 気持ちいいー。
TH また生まれ変わりたいと思わないくらい気持ちがいいのですか?
CL ・・・分かりません。・・・生まれ変わる?
TH 次に生まれ変わるのが、もう嫌というぐらい居心地がいいのですか?
CL ・・・分かりません。
TH 実は、その時間も空間も超越した世界のことを中間世って呼びます。そこには、あなたの次の人生を、どう生きたらいいのかを導いてくれる、偉大な存在者がいると言われています。でも、その存在者がどんなふうかは私には分かりません。あなたには分かるはずです。その存在者とコンタクトはできますか?
CL はい。
TH その姿が見えますか?見えたらどんなふうか、お話してください。
CL 大きい人。髪と髭(ひげ)が白くて巻き毛で長い。眉も長い。鼻は大きい。目も大きい。唇は厚い。
TH 異国の人ですか? そうではない?
CL そうです。
TH 肌の色は?
CL 赤黒い。
TH どんな衣装を着けてみえますか?
CL 白い・・・マント? ・・・。
TH ローブみたいなものですか?
CL (頷く)
TH その方はあなたのそばにみえますか? じゃ、コンタクトはとれますか?
CL はい。
TH じゃあ、私がいくつか尋ねるので、あなたからその方に尋ねて、答えをもらってください。そこでは言葉がいりますか?
CL いりません。
TH 心で思ったことが、ストレートに相手に伝わるわけですか。(CL頷く)じゃ、尋ねます。あなたがわずか16歳で、みなし子として貧しい生活の中で生きてきて、そして、みんなのための犠牲になって死ぬわけだけど、その短い人生で、あなたが   学ばなければならなかったことは何でしょう? 私から見ると、ただ悲しいだけの人生に思えるんだけど。その方に聞いてみてください。なぜ、あなたはそんな人生を歩まなければならないのでしょう? 答えが返ってきたら教えてください。
CL ・・・みなのために、村を救う、みなを、幸せにするために、生きる人生だった。
TH あなたは、今、満足していますか? 自分のタエという人生を振り返って。
CL はい。
TH もう一つ聞いてもいいですか。今度は、できればあなたの口を借りて、その偉大な存在者と、お話することはできないでしょうか? 要するに、あなたに乗り移るということですよ。直接にその方の言葉で、伝えてもらえないでしょうか? できなければ無理は言いません。できたら、それをやってみたい。できますか?
CL ・・・はい。
 この後、タエの守護霊とおぼしき存在の憑霊実験をすることになります。
次回に憑霊した偉大な存在者と私の直接対話が始まります。この対話は、ここまでのセッションの流れから考えて、被験者里沙さんの「前世の記憶」ではないでしょう。憑霊は、「過去の記憶」ではなく「今、ここで」憑霊した霊的存在と現在進行形で対話するわけですから。
 そして、深い催眠状態においては憑霊を意図的に起こすことが可能になる、という発見は私にとってきわめて驚愕の体験でした。
 前世療法中に、憑霊実験をおこない、霊的存在とおぼしき者との直接対話するという試みはおそらく前代未聞のことではないかと思います。
(つづく)

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