2011年10月1日土曜日

SAM前世療法の作業仮説その1

SAM前世療法の作業仮説は、私あて霊信のうち、第12霊信の通信霊からの回答(公開済み)が基盤となっています。脳・心・魂・意識・潜在意識の相互関係についての通信霊からの回答内容です。
作業仮説とは、「その仮説が事実によって否定されないかぎり、ひとまず真理であるとみなしておく仮説」だと定義しておきます。なぜ、作業仮説が必要か。
それは、ある事象・現象のメカニズムの探究を進めるための有用な道具として設定しなければ、探究にとりかかれないからです。
この定義にしたがうと、地球科学では、ウェゲナーの「大陸移動説」などは壮大な作業仮説です。
心理療法では、精神分析学を創始したフロイトの「汎性欲論」や、ユングの「元型論」も作業仮説です。
そして、SAM前世療法の「心・脳二元論」も作業仮説です。
私の思いとしては、フロイトやユングの提示した「汎性欲論」や、「元型論」が作業仮説として認められるのであれば、それが霊信の告げたことに基づいているからといって、「心・脳二元論」が認められないという理由にはならないと考えています。
生まれ変わりを認める立場では、一般的に流布されている「心・脳一元論」仮説を、論理的帰結として 認めることはできません。
電気信号と化学変化のシステムの固まりである脳という物質が、心(意識・潜在意識)をつくり出しているという一元論に立てば、脳の消滅とともに心は作り出されなくなり、心(記憶)のすべては無に帰することになります。前世の記憶などがあるはずがない妄想だということになります。
しかし、私は「ラタラジューの事例」によって、応答型真性異言を証明し、この現象が生まれ変わり以外に説明のしようがないと確信を持つに至っています。
とすれば、脳以外に、生前の記憶を保持している何らかの意識体を想定しないかぎり、ラタラジューという前世人格が顕現化する超常現象が説明できません。死後存続するこの意識体を、とりあえず「魂」と呼んでおきます。これを、生まれ変わり研究の第一人者イアン・スティーヴンソンは、「心搬体(サイコフォー)」と呼んだらどうかと提案しています。
したがって、「心・脳二元論」を、SAM作業仮説では「魂・脳二元論」と言い換えることができます。
人間は、「脳」とは別個の「魂」と呼ぶ意識体を蔵しており、「魂」は「脳」の消滅後も存続する、
これが生まれ変わりを認めるSAM前世療法の第1の作業仮説です。
そして、現代科学(唯物論)の知の体系に真っ向から対立する作業仮説です。
しかしながら、「心(魂)・脳二元論」は、W.ペンフィールド、J・エックルズ、R・スペリーなど少数の優れた脳科学研究者が、自らの実験結果の末表明しており、けっして真新しい仮説ではありません。
臨床動作法(催眠を母体にして生まれた心理療法)を創始した世界的催眠学者、成瀬悟策医学博士も、講演のなかで「脳は心の家来です」という表現で、自らの催眠実験研究の末、「心・脳二元論」に至り、それを表明していると思われます。
唯物論科学の知の体系に染まりきっている現代人は、「霊魂」と聞くだけで非科学的だと腰が引け、そうしたことばを回避して唯物論枠内の説明原理を無理矢理ひねり出したり、それができないとなると、無視することが常態になっていると思われます。
こうした常態が生じているのは、「非科学的」ということばに対して、「唯物論の知の体系」と「科学の方法論」の混同があるからだと思われます。この混同が「知の体系」から外れた現象・事実、あるいはそれへの研究をすべて「非科学的」だと決めつけてしまう偏向を生み出していると思います。
「非科学的(態度)」とは、論理的思考、合理的検証、先行研究との照合など「科学の方法論による検討を経ないで、その現象・事実を真理だと鵜呑みにする短絡的態度のことを指して言うことばです。

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