2015年5月30日土曜日

第4霊信の公開 07・1・16 2:01着信

    SAM催眠学序説 その51

この第4霊信の送信霊は身元を明かしていませんので特定不能です。
これで3人目の霊的存在からの送信となります。
第1・2霊信はエドガー・ケイシー、第3霊信は稲垣守護霊、第4霊信は身元不明ということになります。

ただし、この第4霊信では、「私からの言葉だけが啓示だと思いこまないように」と、「啓示」という言葉を用いていることに着目すると「神?」の可能性があるかもしれません。

次回公開する第5霊信も、文脈からするとこの 第4霊信と同一の送信者からのものだと判断できます。

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誤った認識をしないよう、見落とすものがないよう、そしてあなた方が負担となる疲労を生じないよう今日は私からの言葉は控えるものとする。

だが、私からの言葉だけが啓示だと思い込まないようにしなさい。注①

なぜなら、あなた方を取り巻く世界すべてが情報であるからだ。

現実離れした出来事からのみ、前進する方向性を見いだすためのヒントを得ようとするのではなく、あらゆるものに目を向けることが、あなた方にとって霊性の成長へと繋がるものである。

霊信のペースが自分の理解と神に対する信頼に大きく関わるとの解釈は適切なものであるが、ある意味においてはそうではない部分もある。

その意味とは、あなた(稲垣)の信仰心はあなたの感じるものより強いものであり、あなたが自負するようなものではないということ、そして、M子の疲労により身体的影響をきたし霊信が休止するに至ることを避けるため、というものである。注②

信じようとしなくても、あなたはすでに多くの信頼を置いている。

私達はあなたを試しているのではない。


試練を置いているのではない。

必ず何かを得て進むものである。

あなた方にとって、学ぶことはどんなものからでも一つあるのだ。

そのとき手にすることができるのは、その瞬間に一つなのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第4霊信おわり

第5霊信へつづく

2015年5月26日火曜日

第3霊信の公開 着信07・1・14 22:48

   SAM催眠学序説 その50

第3霊信は第2霊信と同日に着信しています。07・1・14の第2霊信は夜明け、第3霊信は夜中ということになります。第3霊信の通信霊は、第1・2霊信の通信霊ではなく、私の守護霊のようです。
この私の守護霊は、回りくどい言い回しによって第1・2霊信の通信霊がエドガー・ケイシーであること、今回の通信霊が私の守護霊であることを認めています。
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この霊信を読むにあたって、注意する点をあなた(稲垣)に告げておこう。

まず、あなた方の次元にある「時間の概念」を捨てることだ。
それは足かせになる。
あなた方の次元での流れはある一定方向への流れに過ぎない。
それは、ただそうあるだけだ。

過去・現在・未来のそれぞれの定義を捨て去りなさい。
あなた方の世界に存在するにはその時間の定義は必要なものだ。
だが、あなた方にとっては、それはある意味では必要ないものである。
あなた方が理解するべきものに対しては、その概念は足かせになる。
これまでM子には幾度となくそのことを説明してきた。
だが、この次元に存在する限り、そのことを理論として伝えることはできても認識することは通常の意識では不可能なものである。

あなた(稲垣)に対して忠告しておかなければならないことがある。
あなたは突如として霊性の進化を迎え、そしてその分野に対しての学びを得るための努力を積んだ。
だが、あなたが得たものの中にはねじ曲げられ伝えられたものがある。
あなたは、それらを捨て去るべき情報と吸収するべき情報として判断を下さなければならない。
それは、あなたが今後自身を通し分かるものである。
あなたが得たもののすべてが絶対的であり、不滅である真理を与える要素ではないのだと理解しなさい。
そして、真理は統計で計るものではない。
あなたは、自らの体験をもとに叡智を創造していく。
あなたが信頼する者からの知識でさえも、時には足かせとなるだろう。注①
すべてを否定することを促しているのではない。
「必要性」は時と同じくして流動するものなのだと説明しているのだ。


人間を進化させるのは霊性である。
だが、その霊性は「霊媒としての素質」「ヒーリング能力」等の超感覚のみを限定し、対象としているのではない。
「知恵」は左脳がなければ創造されないものだ。
叡智はすべての感覚がつながらなければ存在しない。
どちらかだけのもの、それはただの「知識」もしくは「芸術性の高い作品」でしかない。
もちろん、それらにも影響力は存在する。
だが、進化を与えるものではない。「霊性の成長」は、人類すべて、そして命あるものすべて、そして霊的存在すべてにおいて有益なものである。

あなたが(稲垣)が今後おこなうものは「探究」ではない。
もちろん、ある者の見解からはそう映るだろう。
だが、それは霊性の成長であり、すべてにおいて有益な恩恵を与える進化の一つである。

あなたは霊信を受け始め「使命感」に駆られている。
使命感はあなたに義務を生じさせる。
あなたを導くものは、あなたの興味であり、直感であり、あなたが覚えておくべきことは、それらに基づきあらゆる情報を処理しながら前進することである。

霊信も同じく情報である。
すべての情報は啓示である。
ここで「世界のあらわれすべては啓示」であることをあなたがたに説くことは省略する。
それは、ある者にとっては必要性を持つ場合もあるが、今のあなた方にとってそれは必要ないものである。

そして、あなたはあなたの「魂にとっての情報」を求めている。
だが、まだあなた自身の魂についてはあまり多くの情報は与えるべき時機ではない。
あなたの傷は完全に癒しを得てはいないが、あなたにとっての負担となる影響は少ないものである。
だが、今現在のあなたという魂の一面についての情報は与えられるものである。

あなたは、今語りかけている私がエドガー・ケイシーを守護していたものと考えている。
その真偽をあなたの中で晴らすため、情報を集めた。
だが、そんなことをして何になる?
もし、私があなたに「そうではない」と言えば、それは事実とは異なるものとなってしまう。注②

あなたは、直感に完全な信頼を置いていない。
あなたのこれまでの習慣は「左脳を駆使すること」であった。
それはあなたの才能の一つである。

だが、あなたは今後それに「自分を導くもの」としての舵を与えてはならない。
あなたの魂に耳を澄ませなさい。
あなたの体の、肌の感覚、そしてあなたに接触してくる存在による空間の変化、あらゆるものを観察しなさい。

あなたはこれまでの感覚のように進もうとする波がくる。
それはあなたに長年習慣づいていた思考パターンであり根強いものである。
あなたはそのことについて、自分の知識からどんなものか容易に理解することができるだろう。
あなたに必要なのは、魂の感覚を研ぎ澄ませることである。

あなたの魂が求める「内的目的」とは、あなた自身が直接受けた傷の癒しではない。
「あなたの愛する者が受けた傷が原因となり、あなたに間接的経路を辿り起こった痛みの癒し」である。
よって、あなた自身の傷があなたの魂にとっての負担になる抑制が少ないため、あなたの霊性としての成長は起こり、あなたのヒーリング能力を覚醒させたのである。

M子の魂は、魂自身が受けた傷を持つために、完全に覚醒できない状態なのだ。
それは、M子の感覚が受け取る情報を時には混乱させる。
もちろん、このような霊信をおこなう状態においては、守護するものにより秩序は保たれている。
前回の霊信であらわれた「M子を守護するものの一人」が、なぜM子の心の管理をしていると述べたのか、なぜその必要があるのか説明しよう。

その魂の傷はあまりにも多くの哀しみを抱えている。
その傷がなぜこれまで浮上してこなかったのか、それは通常の「催眠療法」では癒すことは不可能だからである。
それは多くの高級霊による癒しを求めている。「人間による癒し」では、その傷を癒すことは不可能である。よって、あなたにその役割が与えられるのだ。


今現在PCに表示された時刻は21:59である。
M子は47分から脳の感覚に異変が起きていることを感じている。
これは、その魂の傷による影響である。
そして、これはその傷が与えるわずかな影響でしかないのだ。
だが、恐れないようにしなさい。
この感覚があらわれ始めたことは、魂が深奥から動き始めたことを意味する。
魂はすべてに理解を求めている。

今朝彼女がみた夢は何をあらわしているか、それは重要性を持つものなのか。
どんな優れた精神科医でも、それは分析不可能なものである。
よって、ここであなた方に伝えられる範囲のものを語ろう。
なぜ範囲限定という制約が生じるか、それは何度も繰り返すように「言葉では伝え切れないものが多すぎる」からだ。
あなたにM子が伝えた内容以外に、とても今のM子に重要性を持つものがある。
それは、兄との関係性である。
その場面をここで説明しよう。

M子の実家の茶の間でM子は友人たち数人と朝食の用意をしようとしていた。
だが、そこでは皆落ち着かないと察し、M子は移動しようとした。
だが、そこでM子の兄と結婚予定の恋人(現実においてそうある人物)が性的交渉を始めようとする場面を目撃し、怒りをあらわにした。
兄は、恋人の精神状態が不安定なためにそこで休み落ち着くためにしばらくいることを要求した。だが、M子はそれを家事などの手伝いをしない言い訳として受け取り憤怒する。
これは、今のM子の精神状態を暗示しているのではなく、M子の魂の傷に対し大きく起因するものを暗示している。
それは先ほど述べた「傷」とは別のものである。
その後、先ほどM子があなたに説明した内容に移る。


M子と兄は、過去世において敵対関係にあった。邪魔な存在であり、呪うべき存在であった。
二人は四度殺し合い、常に憎み合っていた。
だが、四度目に殺し合うとき、二人はお互いの立場を理解し合った。
そこで二人の中に生まれたのは「ある意味では思いやり、そしてある意味では同情」という入り混じった感情である。
だが、二人をそれでも同じ過ちへと流したのは「お互いが持つ使命感であり自らの周りを守ろうとするゆえに生じる義務感」である。
二人は、死を迎える前にそれまでの生まれ変わりで得ることのない真理を得た。
魂の浄化としての真理を得たのは死後である。

そして、二人はごく普通の家庭で兄弟として生まれた。
幼い頃はその悟りにより仲むつまじい兄弟としてある時期までは過ごせた。
だが、それ以後はお互いに辛い経験をする。
友人との関係において起こる問題、それらをお互いに知りながらも何も手出しをできない無力感を感じた。
それは、その過去世での延長する問題でもある。
今朝の夢に兄があらわれたのはその過去世での意識に触れたため、M子の意識にある情報が集まりそのような形態となったのだ。
M子の夢がなぜいつも混乱しているのか、それは先ほどにも述べた過去世の傷の影響である。
だが、流れ自体が混乱しているのではない。表現が混乱しているだけなのだ。

その場面についての説明をしよう。
実家は今現在という地点のあらわれであり、時空が混乱したように思える祖母や叔母のいる昔の実家は、あなたの深層意識のあらわれである。
そして、M子がそこで見たもので混乱していないものは「過去の自分」のみである。
他のものは、混乱したあらわれである。
そこを流れるものである。

過去にM子は夢見を通し、未来の自分へと接触した。
そして、今朝は過去の自分と接触した。
過去の彼女は助けを求めていた。
今のM子はそれを拒否した。
当時のM子がその場面の前に見た夢の内容を彼女は覚えていない。
なぜ覚えていないのか、それは「助けてほしい」という意識のみのあらわれでしかないからだ。
幼い頃の彼女には、それを夢で見ることができなかった。
そして、今朝、M子が自分を拒否したとき、なぜ以前反対の立場から同じ内容の夢を見ていたことを思い出す必要があったのか。
それは、M子の魂がM子自身に救いを求めていたからである。
幼い頃をしているが、その彼女は「これまでの彼女のあらわれ」である。もちろん、癒しを得ている部分も多くある。
だが、これまでに傷を受けてきた彼女自身はまだ存在する。
そして、これは彼女自身の意識変革を暗示しているものである。
現在の彼女と過去の彼女が夢に同時に存在する、それ自体が変化の兆しを意味する。

ここでなぜ、あなたにM子のこの夢についての説明をするに至ったか。
それは、あなたがそのことを知るべきであるからだ。
より潤滑に行うため、あなたには情報が与えられる。
M子に対して行うのは、あなたがこれまで行ってきた「前世療法」や「年令退行催眠」とは異なるものと踏まえなさい。

もちろん、その夢に関わる過去世は霊的存在からの癒しを求めているわけではない。
だが、あなたがM子に前世療法を行う際に「そこで浮上するどの前世が霊性にもっとも大きな影響を与えているか」をより明確に判断できるように情報を提供する必要があるのだ。

あなた方の道は決まっている。
だが、あなた方がクリアすべき項目は道が決まっているにも関わらずあるのだと理解しなさい。

ここで、あなた(稲垣)に告げておくことがもう一つある。
M子の魂に大きく影響する傷は、一度崩壊した。
そして、今世でM子が辿るべき目的はある意味においてはその過去世と同じものである。
彼女がはじめてこの世に生まれついたとき、彼女はその目的をやり遂げることができなかった。

そして、368回の輪廻転生を繰り返し、369回目に彼女はその目的を達成させる。
それは、彼女の魂がすべて決めたことである。
生まれ変わりを始める前、彼女はそのすべてを決めたのだ。
そして、あなたも同じようにそうである。注③

あなたについて語るのは、わたしたちを守護するものから直接伝えられるであろう。注④


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第3霊信おわり
第4霊信へつづく

2015年5月23日土曜日

第2霊信の公開 07・1・14 5:23着信

   SAM催眠学序説 その49

この第2霊信は、文脈からして第1霊信と同じ通信霊であると思われます。つまり、エドガー・ケイシー霊が通信霊です。

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私はあなた(注:M子)が考えるように、あなたとかけ離れた霊能力を持つものではない。

私に目的があっただけだ。

誰もがその目的に見合った才能を与えられる。

あなたにも目的がある。

あなたは優劣をつけ、霊媒としての能力を持つ者を見る傾向がある。

それはもちろんあなたの能力が判断基準であり、あなたはその対象となる人物と似て非なるものを持つことを忘れ、自分の才能を忘れてしまう。

あなた(注:M子)には左脳で理解する必要がある情報を与えられることは少ないだろう。

なぜなら、あなたにはその必要がないからだ。
あなたが向き合うものは二次的なものではない。

あなたは本質を見抜くべきなのだ。

聡明でありなさい。

そして道具に振り回されないようにしなさい。

霊信しながら今、あなた(注:M子)はこの文章を読む人間(注:稲垣)に対する呼び名をどうすることが適切なのか考えようとしている。

だが、あなたが尊敬する人間を私がどう呼ぶかは問題ではない。

だが、あなたはどうするべきか考えようとしている。

この霊信を続けるため、ここであえて稲垣と私は呼ばせていただく。


稲垣を守護する存在は、生前の私を守護していた存在であり、それよりも以前に多くの偉大なるものたちを守護していたものである。注①

だが、稲垣にはまだ打ち明けるべきではない。

それは彼を疑いの思考へと誘う種となるだろう。

だが、ここで私があなたと稲垣に伝えるべきことは、私があなた方を繋ぐ理由である。注②


私は、生前あなた(注:M子)としての素質を持ち、稲垣の進むものと類似する方向性を持つものであった。注③

そのため私は、あなた方を繋ぐものとして接触しているのだ。


稲垣の誘導により、あなたはある存在へと接触するだろう。

稲垣よ、あなたは前世療法を通し、彼女の過去世以外のものと対話する。

それは存在ではない。

ある大きな意識である。

それは救いを求めている。

嘆いている。

多くの悲しみを吸い取り、そして多くの痛みを感じている。

あなた方には想像できない。

それに感情があるのかさえ理解できない。

だが、あなた方はそれなしには存在できない。注④

話の方向性について考え、疑いを生じさせないようにしなさい。

あなた方の道を反らせる種にしかならない。

道はもう用意されている、そのことを信じなさい。

分析しようとするのでもなく、納得を得るための論理を作り上げるのでもなく、感じなさい。

魂の求めるものを、ここにあるものを感じなさい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2霊信おわり  
第3霊信へつづく

2015年5月19日火曜日

第1霊信の公開(07・1・11 22:44 着信)

     SAM催眠学序説 その48


※着信時刻は、M子さんの受信した霊信が、即座に私に転送され着信した時刻です。
※第1霊信の通信霊は、のちの第7霊信で名乗りますが、エドガー・ケイシー霊でした。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここであなた方(注:M子と稲垣)が出会うことには意味がある。

あなた方は、その真の意味をまだ手にすることはできない。

悟りという実はまだ熟していないのだ。

その悟りは言葉で理解するものではない。

あなた方は体感し、そして魂で感じてゆく。

そして、その悟りがすべてが始まるときからあなた方に「在る」ものなのだと思い出す。 

あなた(注:稲垣)はより多くのものを求めようとしている。

だが、あなたが「今という瞬間」に得るものは一つなのだ。

すべてははじめから用意されている。

その一つ一つが何なのか、それを踏まえながらあなたは進みなさい。 

これまであなたが得た知識や観念、それらを打ち砕くものは真理である。

だが、あなたは気を付けなければならない。

あなたの真の目的は、誰もあなたに告げることは許されない。

なぜなら、あなたの魂がそれを決めたからだ。

あなた自身が、その目的を思い出すのだ。
現段階であなたに告げられている使命という目的は「人を癒すこと」である。

それをあなた方の世界でわかりやすく説明するならば、「外的目的」と表現すれば理解を得やすいだろう。

「外的目的」は、あなた以外の他者のためにあなたが決めた目的だ。

何を方法にして人に奉仕していくか、そしてすべてとの繋がりを持つか。 

その手段をあなたは選んだ。

あなたの場合、それは医学的知識を応用させながら自らの判断をより明確なものとし、ヒーリング能力も一手段としてより多くの人に「癒し」という愛を与えるというものだ。 

だが、「内的目的」は他者のためのものではない。

それはあなたの魂へのものだ。

あなたはこれまで数多くの過去世を通して学んできた。

どのようにすぐれた能力を持つ者も、魂に癒すべき傷をもつ。

あなた方はこの世界に存在する限り、自分の魂の傷を癒さなければならない。

それは強制ではなく、義務でもない。

言葉の表現では明確にその意味合いを伝えることができない。

ニュアンスで理解するものである、と表現すればわかりやすいだろうか。 

なぜあなた方が自分の魂の傷を癒さなければならないのか、そしてなぜ魂に傷を負うのか。
その仕組みはあなた方には理解できないものである。

魂の傷、そしてその癒しはすべてその魂によって引き起こされる。
あなた方は、理解できないであろう。
どのように悲惨で、辛い死も自らが選択したものであると受け入れられないであろう。

あなた方はこの世界に存在する限り、どんなに求めたとしても理解を手にすることはできないのだ。
真理は「生」の状態にいる限りは得ることはできない。 

だが、人は真理を求める。
それは死を迎えると同時にどのような人間にも与えられるものなのだ。
人は誰もが真理を得るということを忘れている。
そして真理はすべてであり、それを一つにまとめるには言葉はあまりにも無力である。
言葉は道しるべでしかない。

あなたが決めた「内的目的」は、あなた(稲垣)自身がまだ距離感さえもつかめていないものである。 
今のあなたには、それが何なのか憶測もできない。
今のあなたに必要なのは、あなたの魂にとっての「目的」があるのだと理解することである。
その目的を通し、あなたは魂の傷を癒すのだと理解しなさい。

今、あなたに語りかけている私が誰なのかあなたは分からない。
そして、M子も私が接触しながらも誰なのかが分からないでいる。
私はあなた方を繋げるものである。注①
これまで私があなた方に接触をもったことはない。

私は神ではない。


M子が先ほど考えていた「今日、神が語りかけてくる」という予感は期待である。
彼女は自分に接触を持つ存在を明確に捉えなければならない。
多くの霊媒の場合は、ある特定の範囲でまとめられるような類似性を持つ霊的存在からの接触しか受けないためにその判断は容易である。

だが、彼女に接触を持ってくる存在はさまざまものであり、彼女が今世で得ている知識では理解が及ばない存在もいる。
それらを理解するため、彼女は今後あらゆるものを情報としながら自らの霊性を成長させるだろう。

あなた(注:稲垣)は、自分の持つヒーリング能力に対してより多くの理解を持たなければならない。
なぜなら、それはあなたにとっても他者にとっても、時と場合によっては「癒し」とは相反するものを与えるものになりかねないからである。

あなたが癒す対象者の疾患等を「負」のエネルギーとする。
それをあなたが癒すとしたら、そのエネルギーはどこに向かうものなのだろうか。

あなたが癒しを起こすとき、多くの高級霊が治療霊としてあなたのもとに集まる。注②
だが、それは能力を最大限に引き出してもあなたの体の疲労を消し去ることはできない。
あなたの身体的エネルギーをコントロールするのはあなた自身である。
それはヒーリングとは別のやり方で解消するべきものである。

あなたは「イメージ」し、そのエネルギーを消すことができる。
あなたはある人数の治療をこなす。
あなた自身はどの程度で「負担となる疲労」が生じるのかが判断できないであろう。

なぜ判断できないか、それは癒しを起こすうえで体内のエネルギーの流れが通常の意識で起こるものとは異なるものであるからだ。
どのように変化するのかは、あなたが実際自己観察した方が理解しやすいものである。
「負担となる疲労」とは、あなたの体内にもともとあるべきではない「あなたの体を通し体内に入り込んだもの」を浮上させる。

例えるならば、血液中や内臓、それらに溜まった体内には不要なものの流れや動きも「通常の状態」とは変化させるものである。

これらの詳細の説明をあなたがもし求めるならば、M子が現段階より深い意識で私により接触する環境でなければならない。
 今の彼女の意識では適切な言葉を集めることは困難である。

あなたがそれらの「負のエネルギーの要素」を消すために、ヒーリングを行った日は必ず自分の体を浄化しなければならない。
瞑想をしながら、へそに両手を当て「へそを中心として光が身体中に広がる」というイメージをしなさい。

体を持つ限りはあらゆる制約が生じる。食物・空気・衣服、あらゆるものを通して「負の要素」となるものは体内に取り入れられる。
そのわずかなものさえも、原因になりかねないものなのだ。

あなたはヒーリングを行う際に自己管理を徹底しなければならない。

そして、あなたの探究心の方向性について語ろう。

今後、あなたは自分の思うままに前進するべきであり、そのためのこれまでの道のりであった。

あなたは、自分の直感を通し「得るべき知識」を模索していく。

あなたが求めるものは国内に留まらず、その範囲は他国へと広がる。注③

そのための手段を徹底するために、英語力を向上させなさい。

今、あなたに私が伝えるべき「あなたへのアドバイス」は以上である。
これより先は、私ではなく別のものが続きを語る。 


私は、M子を守護するものの一つであり、これまで彼女の「心」を管理していたものです。注④
人は私のような存在をいまだ表現したことがありません。
彼女が無知なためではなく、言葉が存在しないために私という存在を明確に表現することはできません。

今日、彼女に伝えたことをあなたにもお伝えします。

彼女の魂を形成するにあたり、神はある計画をされました。
彼女の魂は人としての要素、そして自然としての要素、精霊としての要素、そして高級霊としての要素、あらゆるものの霊性を含んでいます。

そのために彼女の霊性としてのアンテナは多様性を持つのです。
神は、彼女にある計画を与えました。
それを彼女も知りたいと望みました。
その計画が成されるかどうか、そして成されたかどうかを知ることが出来る者は幸いです。

それは神のご意志であり、これから始まる大きな計画の始まりでもあります。

あなた方は死後、それを見つめる者となるでしょう。
そして、見守る者となるでしょう。

あなた(稲垣)は、今世で魂の癒しという旅を終えます。
あなたにとって、これが最後の生まれ変わりとなります。

それはもう、すでに決められたものであり、あなた方と神との計画でもあります。
彼女は、すべてを繋ぐ一点の光なのです。
その一点がなければすべては繋ぐことはできません。
そして、その光を灯すのはあなたの役割です。

M子はまだ完全に覚醒していません。
彼女の魂の真の霊性を発揮させるための光をあなたが灯すのです。

その方法は、あなた自身が直感で理解しているものです。
それをM子に提案しなさい。注⑤

それに対し恐れを感じるのは、M子の魂のある部分です。
その魂は、これまで誰の言葉にも耳を貸そうとはしませんでした。
あなたを通じ、M子は傷に接触することが可能となります。

そして、あなた自身にもその傷は関係しています。
あなた自身がそのことを思い出すのはM子が覚醒した後となるでしょう。 

彼女は生き急いでいます。

それは彼女がこの先に起こるあらゆるものを直感として感じ取り起こす感覚でもあります。

ですが、彼女自身が憶測するよりも時間があります。
彼女はそれまでに覚醒しなければなりません。

あなたは彼女の通った道を眺める立場となるでしょう。

神が彼女に今世ではじめて語りかけたとき、彼女に言われた言葉をここで私がお伝えします。


「あなたは常に、自分ではなく他者のための祈りを捧げてきた。
そして、その相手は守護霊でもなく、ガイドでもなく、私であったろう。
それなのに、なぜ私があなたに語りかける事を疑うのだ? 
なぜ信じぬのだ?
あなたは常に私にのみ祈りを捧げてきた。
すべてあらゆるものをお救いください、そう祈ってきた。
誰かにそのことを打ち明けさえしないが、あなたは私を求めてきた。あなたは神の道を望んでいる。


それが、あなたの今世の目的だ。
神の道を宗教者の辿るような道と考えるのはやめなさい。
あらゆるものを通し、ヒトは神の道を進む。

あらゆるものを表現方法とし、人は神の愛を表現する」


彼女が進むべき道は、まだ明かすことはできません。

あなた方が憶測するものは適切ではありません。

ですが、それは進むにつれて明らかになるでしょう。

一つあなた(注:稲垣)の過去世について語りましょう。

これは、直接私が伝えているものではなく、あなた(注:稲垣)を守護するものの一人が私を通し語るものです。注⑥ 


あなたはその過去世で医師でした。
だが、あなたは多くの患者を死なせてしまったと自責しました。
だが、救いたいという望みも同時に残りました。
後悔とともに、望みは残ります。
どちらか一つでは存在することはできません。
あなたが今、このような方法で人を救う道を辿るのは「直接的に医者として癒すのではなく、間接的な立場から癒す」という方法をはじまりとして選んだからです。
そして、あなたのヒーリング能力の覚醒は、あなたが、直接的に関わることを魂が受け入れたために起こったものです。

あなたがなぜヒーリング能力を持つのか、それにはあなたが今理解しているよりも深い意味があります。
それを少しずつ理解していくのです


あなたを守護するものが直接あなたへと語りかけるには、まだ時間が必要となります。

ある流れに沿って、一つ一つ用意されたものをあなたは受け取ります。 

あなたが必要なとき、彼はあなたに言葉を贈るでしょう。注⑦
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1霊信おわり

第2霊信へつづく


2015年5月16日土曜日

SAM催眠学のルーツ、私あて霊信の公開 

    SAM催眠学序説 その47


7年半前、2007年1月11日~2月14日の間に22通の霊信が私あてに届いています。

「霊信」とは文字通り、霊界の住人である高級霊とおぼしき存在 からの通信現象のことです。
チャネリングと同様の意味ですが、こちらの用語はニューエイジと呼ばれるスピチュアル系の人々の用い始めた言葉のようです。

それに先だって、「シルバーバーチの霊言」、「モーゼスの霊訓」、「アラン・カルディックの霊の書」など、スピリチュアリズムの名だたる高級霊からの通信を「霊信」という用語で呼んでいますから、本ブログでも「チャネリング」ではなく「霊信」で統一します。

私あて霊信の受信者は、2007年当時、拙著(『前世療法の探究』春秋社)の読者M子さんでした。
この霊信受信者M子さんは、当時26歳の東京在住の派遣社員でした。
ちなみにM子さんと私とは、霊信が届くまでに著者と一般読者という以外に面識は一切ありません。
私は、霊的感性があると自覚したことは皆無で、それまでに霊信現象などを望んだことも一切ありませんし、何の目的で、よりもよってなぜ私に、霊信が届くのか、いまだに不可解のままでいます。
この後順次公開していく霊信によれば、畏れ多くも「神の計画」なのだ、と告げられていますが、なぜ「神」が私を選んで計画されたのかが、ますます不可解だという感が強まるばかりです。

私は、マルクス主義に染められ、それなりに学生運動に参加した全共闘世代の人間であり、2005年に「タエの事例」に出会うまでは、明らかに唯物論者であり、宗教や霊的存在について考えたこともなく、信仰心などとは無縁で、まったく無関心で生きてきたからです。
その証拠に、左翼過激思想の要注意人物として、当時の公安警察のリストに顔写真とともに載っていることを、教員奉職後数年経ってから、中学生時代の友人で県警公安部の警察官によって、直接こっそり教えられています。
道理で、なるほど教員採用試験結果が「保留」だったのかと納得できたものです。
ちなみに、私は学生時代に過激派組織に所属したことも、教職に就いてから日教組に所属したこともありません。組織にはなじむことのできない人間だったと思っています。


したがって、私にとって2007年1月11日から届くようになった霊信は、まさにある日、望んでもいないのに、唐突に、届くようになった通信現象であり、それらしい心当たりのないものでした。

あるとすれば、拙著読者のM子さんから拙著の感想メールが届き、その文面に自分は幼いころからチャネリング能力があり、現在もチャネリングによって友人の父親などの病気の治療法について霊的存在からの情報を得ている、という内容に接し、私が興味半分に「私についてチャネリングをしてもらえますか?」という返信をした、なんとその1時間ほど後にM子さんを経由して第1霊信が届いたことでしょうか。
そして、驚くべきことに、第1霊信の文章量が、A4用紙4枚分あったことでした。
もし、M子さんが作文したことを疑っても、1時間そこそこでは、とても打てるはずがない量と質の内容でした。
懐疑的思考の旺盛な私に、この霊信が、自動書記による真性の通信霊からのものであることを示すための仕業だったと思われます。

次回、第1霊信を公開しますので確認してみてください。

それが2007年1月11日22:44(M子さんから私への受信第1霊信の転送時刻)でした。
その後毎夜2月14日まで約一ヶ月間霊信が続いたというわけです。全霊信の文章量はA4用紙84枚に及んでいます。霊信の1回の文章量はA4用紙2~4枚です。

M子さんによれば、霊信のある前兆として後頭部に鈍痛が起こるので、それを感知してパソコンの前に座ると、自動的に指が構えてキイを打つという自動書記現象が起こるということでした。
また、パソコンによる自動書記の最中には、打ち込まれている文章が何を記述しているのか分からないということです。
どうやら、浅いトランス状態で自動書記がおこなわれたと推測できます。

M子さんは、霊信を受信すると同時にわたしのパソコンに転送しているということでした。
私は、2007年1月27日、M子さんに当研究室に来ていただき、1例だけですが、こうしたパソコンによる自動書記現象を目前で観察しています。

受信状態にあるM子さんは、明らかにトランス状態にあり、朦朧とした目線でブラインドタッチでキイを叩いていました。M子さんはふだんでも、ブラインドタッチで文章が打てるパソコン技能があるということです。

プリントアウトした霊信は、主述のねじれや誤字のない完璧なものでした。
彼女によれば、受信中はどのような内容を打っているのかまったく分からないということです。
そして、ときどき「違う!」という頭の中で声が聞こえると、指が自動的に打ち直しをするという自覚はあるということでした。

今後しばらく、このブログに公開していく霊信の真偽については、霊信をもらった直後、私が抱いた4点の懐疑的視点で、文体も含めて判断しながらエンタテインメントとして読んで下さるとうれしく思います。
もし、お気づきの点が出てきましたら、いつでも気楽にコメントしてください。

①受信者M子さんの作為による創作ではないか

②M子さんの潜在意識による無意識的創作ではないか

③低級霊による悪ふざけではないか

④ホンモノの高級霊(私の守護霊団)からの通信ではないか

なお、私あて霊信を公開する理由は、この霊信の真偽を検証する過程で、「SAM前世療法」の作業仮説が形成されていったからです。

2007年の私あて霊信の恩恵によって、その1年後の2008年にSAM前世療法が創始され、2009年には「ラタラジューの事例」があらわれたからです。

そして、SAM前世療法の7年間の実践によって「SAM催眠学」が形成されたからです。
そのルーツとなっている私あて霊信を公開しようというわけです。
次回から始まる全霊信の公開をもって「SAM催眠学序説」 は一応完結する予定です。

なお、 付記すれば、本日(2015年5月16日)のSAM前世療法セッションで魂状態に遡行した50代女性クライアントに憑依した私の守護霊を名乗る霊が、霊信の公開によってあらためて霊的真理を世に広めよ、というメッセージを伝えてきました。
実は、すでに2011年7月に、霊信が指示してきた部分的秘匿個所を除いて、霊信の公開を一通りしています。


さて、今回の私の守護霊の告げた「霊的真理」とは、霊的存在と地上の人間とは交信が可能なこと、したがって、自分たちのような霊的存在が実在していること、を意味していると思われます。


霊信の公開は、前ブログ記事末尾で予告したように、本日(2015年5月16日)夜から開始するつもりでいた矢先のタイミングを計ったような、私の守護霊を名乗る者からのメッセージでした。
なんとも不思議な符合というべきでしょうか。

さらに言えば、今回憑依した私の守護霊は、私が本日夜から霊信の公開を始めることをあらかじめ察知しており、そのためにメッセージを携えてきたとも告げています。
同様に、私の1時間ほど前の具体的行動を、どこからか見ており、ずばり指摘したとしか思われない、7年前の第3霊信の文言があります。

ちなみに、かの有名な通信霊シルバー・バーチは次のようなことを述べています。

「霊的な知識を手にした人間は、自分のもとを訪れる人にそれを提供する義務があります」

「知識には責任が伴うというのが私の一貫したテーマです。知識による恩恵を受けたからには、こんどはそれをいかに生かすかという責任が必ず生じます。そこにあなたの自由意志による選択が問われます。それがあなた自身の責任の尺度となるのであり、これだけは他の誰一人として代わってあげるわけにはいきません」


今回降りてきた私の守護霊の目的も、シルバーバーチと同様のことを私に伝えるためだと思っても
まちがいないではなかろうと考えています。


次回から順次公開していく私あて霊信が、M子さんのパソコンによる自動書記という「意識現象の事実」 は確認されていますが、通信霊の実在と霊信内容のほとんどの真偽については検証不可能です。
ただし、この7年間でわずかに検証できたことは、霊信文章に「注」を付けてコメント欄で説明していきます。

なお、 通信霊実在の有無が検証できないので、「注」における正確な記述は「稲垣の守護霊とおぼしき存在」、「稲垣の守護霊を名乗る霊的存在」とするべきでしょうが、表記が煩雑になることを避けるため、「おぼしき」や「名乗る存在」を省略し、「稲垣守護霊」というように記述していきます。

次回から公開していく霊信を、肩の凝らないファンタスティックな読み物として楽しんでください。

2015年5月10日日曜日

ここまで分かってきた魂の構造と生まれ変わりの仕組み

     SAM催眠学序説 その46

SAM催眠学の提唱する「魂と生まれ変わりの仕組み」を単純化した平面図にすると下図のように示すことになります。
SAM催眠学では、下図の大円X(魂の核、円周上の小円A・B・C(魂の表層を含めて1つの「魂」が構成されていると考えます。

こうした魂の構造を「魂の二層構造仮説」と言います。


        [魂と生まれ変わりの模式図]



「魂の二層構造仮説」を示す上の模式図を説明します。

左から右へと時間軸がとってあります。
大円Xの下に引いてある横線は、前世人格と現世人格の区別のための補助線です。
つまり、補助線より下の小円が現世人格になります。補助線より上の小円が前世人格です。
したがって、右端の3つ目の模式図は現世が3回目の人生を送っている魂をあらわしています。

魂の核大円(X)は、最初その表層に小円という個人的存在(現世人格)を生み出す(左端の図)が、Aは死後、魂の核大円(X)の表層を構成する前世人格小円Aとして位置づき(真ん中の図)、存在し続けます。
そして魂は、次の来世の肉体に宿ると、新たに小円という現世の個人的存在を魂表層に生み出す((真ん中の図))ということです。
さらに小円B人格の肉体の死後、Bは魂表層の前世人格として位置づき、次の来世で小円Cという現世人格を魂表層に生み出します。(右端の図)

こうして、生まれ変わりの回数分だけの諸前世人格が魂の表層を構成している、というのがSAM前世療法で現象する意識現象の累積から明らかになってきた生まれ変わりの仕組みです。


魂の核であるXは、新しい肉体を得るたびにA、B、Cという現世人格を魂表層に次々に生み出していきます。
A・B・Cは死後も、それぞれの生前の個性を保ちながら、魂の核Xとともに、魂の表層を構成する前世人格の意識体として存続しています。

シルバー・バーチの「魂はダイヤモンドのような多面体であり、あなたはその一面なのだ」というような霊信と、SAM前世療法が明らかにしてきた「現世人格もそれまでの前世諸人格とともに魂の表層を構成している1つのもの」という仮説を図示すれば、おそらくこういうふうになるのではないかと思います。
 
この関係を、実際のセッションで検証された「タエの事例」、「ラタラジューの事例」に当てはめてみます。
小円Aが里沙さんの魂として最初の人生である「タエ人格」、小円Bが次の人生である「ラタラジュー人格」、小円Cが3度目の人生である「現世人格の里沙さん」ということになります。里沙さんの守護霊の語りによれば、彼女の魂は「タエが初の人生を体験している」ということです。


さて、この模式図で問題になることは、まず、「現世の人格はそっくりそのまま次の来世の肉体に生まれ変わりをしない」ということになるということです。

視点を個別人格に取ると、AはBに生ま れ変わっておらず、AとBはCに生まれ変わっていません。AとB、A・BとCの間に「カルマ」などの受け渡しがあったとしても、それはAやBが生まれ変 わったということにはなりません。
大円X(魂の核)の外周(表層)に、○A・○B(それぞれの前世人格)が個別に死後存続しているというわけです。
そして、○Cの現世人格も、前世人格○A・○Bとともに、魂表層でそれぞれの人生で得た智恵を分かち合い、魂表層全体の集合的意識を成長・進化させるという関係でつながっています。


こうなると、「魂の核X」は、次々に現世人格を生み出す」という方が適当であり、これを表現するには、生まれ変わりという言葉ではない新たな概念が必要とされるのもしれません。

問題になるのは、死後の「人格」の状態です。
魂の模式図の一番右の時点で、死後存続しているAとBは、どういう状態で何をしているのでしょう。
一般的に、死後存続説というも のは、単に「残る」ということではなく、「死後も活動を続ける」ということを含意しています(古代ユダヤ教の「冥府での眠り」――復活を認めないサドカイ派の死後観――はですから死後存続説としては異常説です)。
AとBが死後もそれなりの主体性をもって活動していれば通常の死後存続説に属しますが、単に眠っているように魂にくっついていたり、ただ現世のCを見守る(あるいはメッセージを送る)といったことしかしていないのなら、それは死後存続説としてはかなり異常です。

つまり、このようなとらえ方(あくまでこの図のようなとらえ方ということ)は、一般的に合意されている「生まれ変わり」の否定であり、場合によっては(死後人格の活動状態いかんによっては)、死後存続の否定にもなりかねないということになります。

死後存続研究者(たぶんデュカスだったと思います)が言った「死後存続については、どういう条件が満たされると証明されたことになるのか、まったく合意ができていない」という言葉によれば、「生まれ変わりについては、どういう条件が満たされると生まれ変わりが証明されたことになるのか、まったく合意ができていない」ということになっていると思われます。

つまり、霊魂仮説を受け入れた人たちの間でも、「何が生まれ変わるか」「生まれ変わりの定義とは何か」について、合意ができていないようです。
生まれ変わりの定義に合意がないのであるなら、この魂の「二層構造仮説」をもって「生まれ変わり」、つまり、表層の前世のものたちを含めた魂全体が、次の肉体に宿ること をもって、「個別の人格はそのまま生まれ変わりをしないが、それらを包含した魂全体が生まれ変わる」という概念であっても、支障はないとSAM催眠学では考えます。

さて、上の図で誤解されやすいのは、大円X(魂)の外周に、○A・○B(それぞれの前世人格)が位置づけられていますが、SAM催眠学の概念では、○A・○B(それ ぞれの前世人格)は、「魂の表層」を構成している前世のものたちであって、それらのものたちは、魂の構成要素であるので、大円X(魂の核)と小円○A・○B(魂表層のそれぞれの前世人格)、および○C(現世人格)の全体を含めて1つの「魂」として定義していることしょう。
私は魂について、私以外にこのような定義をしている人を知りません。

ただし、魂の核である大円Xがどのようなものであるかは謎です。
私あて霊信では、「ある意識体」としか告げていません。

ちなみに、SAM催眠学でいう「魂」概念には、宗教的な意味は一切ありません。
「肉体に入っており、死後は肉体から離れて存続する意識体」というほどの意味です。
イアン・スティーヴンソンの提唱している「心搬体(生前の人格・個性・記憶等を運搬し死後存続する意識体)」と同様の概念です。


端的に言えば、SAM催眠学の生まれ変わりの概念は、「魂全体が次々に別の肉体に宿ることを繰り返すこと」を「生まれ変わり」だとしています。
そして、SAM前世療法のセッションで現れる「意識現象の事実」は、この概念を支持していますから、これまでの一般的に合意されている「生まれ変わり」の見解に反していようが、現時点で検証されている「意識現象の事実」を認めるしかありません。

つまり、アンビリで登場した里沙さんの場合、図の○Aがタエ、○Bがラタラジュー、○Cが現世の里沙さん、ということであり、このことをもって「魂が生まれ変わり」をしているということです。


だからこそ、SAM前世療法セッションにおいて、魂状態の自覚に至れば、タエやラタラジュー人格が魂表層から顕現化する(何度でも再現性がある)わけで、彼らが魂表層に、今も意識体として存続している(生きている)ことを、セッション証拠映像をご覧になれば誰もが納得されるでしょう。

そして、前世人格は、単に眠っているように魂表層に存在しているわけではないので、顕現化した場合には、現世の肉体を用いて(自己内憑依して) 、指や口頭で自己表現するのです。
苦悶の表情や、落涙といった人間的感情を現世の肉体を借りて表現するのです。

もちろん、顕現化していない状態でも、魂表層で(潜在意識下で)生きており、現世人格に良かれ悪しかれ何らかの影響を及ぼしています。
心理的に肉体的に、前世人格が現世人格に悪しき影響を及ぼしている場合に、そうした前世人格を顕現化させ、対話することがSAM前世療法です。

SAM催眠学は、「魂の二層構造仮説(魂の多面体仮説)」の検証を、催眠を道具に用いて、SAM前世療法のセッションで確認できた「意識現象の事実の累積から共通項を抽出する」、という方法論で、これまでもやってきましたし、これからもやっていこうとしています。
それ以外に「意識現象」の研究は、現状科学では方法がないと思うからです。


「魂の二層構造仮説(魂の多面体仮説)」に基づくSAM前世療法は、こうしたことを探究するきわめて有用な道具だろうと思っています。

そして、これまでの探究において、魂の多面体仮説(魂の二層構造仮説)を否定する「意識現象の事実」は、確認されていないということです。

ちなみに、「魂の二層構造仮説」は私の独創ではありません。
2007年1月11日から2月14日まで、毎夜送られてきた私の守護霊団を名乗る存在からの通信(霊信)によって教えられたものです。

したがって、人間知性の生み出した仮説ではありません。
そして、私あて霊信が教えた魂構造の仕組みに、もっとも親近性のある霊信が、シルバーバーチの霊信にある「ダイヤモンドの多面体説」というわけです。

このような人間知性を越えた霊信による「魂の二層構造仮説」を提唱し、それに基づき、「魂表層から前世人格を呼び出し対話する」という発想による前世療法の実践者は、私の他に皆無のはずです。

参考に「魂の二層構造仮説」について述べた「SAM催眠学序説その3 」を再掲しておきます。
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SAM催眠学序説 その3


SAM催眠学の「魂の二層構造仮説」


SAM催眠学の「心・脳二元論」仮説は、きわめて少数ながら、すぐれた脳科学者・催眠学者がみずからの実験研究の結果、晩年になってこの見解に至っています。
W.ペンフィールド、J・エックルズ、R・スペリーなど脳科学におけるノーベル賞受賞者、戦後日本の催眠学の泰斗成瀬悟策などを挙げることができます。

しかし、彼らは、心が脳の付随現象ではない、脳は心を生み出してはいない、という見解に至ってはいますが、心がどこで生み出されているかについては沈黙したままです。
おそらく、心と脳とは本質的に別物である、という結論に至りながら、それでは心がどこで生み出されているかについては「分からない」というのが正直なところでしょう。
同様に2006年以前の私も、臨床催眠の経験の累積から、心と脳の二元論を受け入れてはいましたが、心がどこで生み出されているかについては、想像すらできないでいました。
ところが、2007年1月23日~25日の私あて第12~14霊信では、次のように告げてきました。

「意識・潜在意識は、魂の表層を構成している前世の人格たちがつくり出している。
 

前世の人格たちは、当時の感情そのままで今も生きている。
 

彼らは互いに友愛を結び、それぞれの人生で得た知恵を分かち合っている。
 

こうして魂の表層全体は、成長進化へ向かうように仕組まれている。
現世の「私」という人格も魂の表層の一つである。
 

こうして、魂の表層を構成する一つである「私」は、他の前世の人格たちの影響を良かれ悪しかれ受けないわけにはいかない。

以上が、SAM催眠学の提唱する「魂の二層構造仮説」です。

この作業仮説で、霊信の告げたこと以外の私の推論は、「前世の人格たちは、当時の感情そのままで今も生きている」、「魂の表層を構成する一つである『私』は、他の前世の人格たちの影響を良かれ悪しかれ受けないわけにはいかない」という部分だけです。

そして、この推論は、SAM前世療法のセッションで観察できる「意識現象の諸事実」によって確認できたことに基づいています。

具体的には、良好な催眠状態を、30分程度かけて、ぎりぎりまで深化させていくと、12歳~82歳の老若男女を問わず、誰でも「魂状態の自覚」に至り、そ の意識に至れば誰でも「魂表層の前世の人格」を呼び出すことが可能になり、前世人格との対話ができるという「意識現象の事実」が証明しています。

詳しくくは、下記URL、mixiコミュニティ「前世療法の探究」のトピック「SAM前世療法体験報告」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2399316&id=24937201 に豊富な事例があります。

また、、「前世の人格たちは、当時の感情そのままで今も生きている」という仮説の証明は、応答型真性異言「ラタラジューの事例」中に、顕現化した前世人格ラタラジューの現在進行形の対話によって証明されています。

なお、ヴァージニア大学人格研究室の故イアン・スティーヴンソンは、応答型真性異言の事例研究のうち「グレートヒェンの事例」において、催眠中に顕現化し、ドイツ語で対話する前世の少女グレートヒェンを「トランス人格」と呼び、「前世の記憶」として扱っていません。

「トランス人格」とは、催眠中のトランス状態において顕現化した前世の人格の意であり、SAM催眠学が主張する「前世人格たちは当時の感情そのままで今も生きている」とする仮説を支持しています。
ただし、スティーヴンソンは、トランス人格の所在を明らかにしてはいません。

SAM催眠学では、その所在を「魂の表層」であるという仮説を持っています。

この仮説に基づいて、被験者の魂の表層から顕現化させた前世人格が、ネパール人ナル村村長を名乗るラタラジューであり、前世人格ラタラジューは、被験者の学んだことのないネパール語による対話を24分間しており、この「魂の二層構造仮説」を支持しています。
なお、応答型真性異言「ラタラジューの事例」は、you-tubeで公開しています。
http://youtu.be/JBiM7rU6jmQ

また、フジテレビ系列の番組『奇跡体験アンビリバボー』で、2010年10月に60分間紹介されています。

唯物論に真っ向から対立するSAM催眠学の「魂の二層構造仮説」は、この仮説への諸検証によって支持されているのです。


注:SAM催眠学では、「前世」と「過去世」の用語を「前世」に統一して用います。正確な概念では、現世の直前を「前世」と呼び、それ以前を「過去世」と呼ぶのが一般的ですが、「前世療法」の用語が流通している実情から、あえて「前世」に一貫して用いることにしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(再掲おわり)

こうして「SAM前世療法」は、前例のない世界唯一の前世療法となっています。
「前世記憶を想起させる」という前提でおこなう一般の前世療法とはまったく異なり、「前世人格を顕現化させる」という前提でおこなう「魂遡行催眠」の技法の独自性が認められ、「SAM前世療法」は第44類の登録商標となっています。

したがって、商標権者の私の承認した者以外、SAM前世療法の商標を用いて心理療法をおこなうこと、また商標SAM前世療法独創の作業仮説に基づく「魂遡行催眠」の技法を用いて前世療法をおこなうことも不法行為となります。

次回からは、SAM催眠学のルーツである私あて霊信について述べていきます。